ビジネス能力検定 B検 ジョブパス >> 導入事例 >> 【導入事例】実践女子大学短期大学部
実践女子大学短期大学部
 学科のディプロマポリシーが掲げる社会人力を身につけた人材育成に寄与
女性の社会的自立を目指して明治時代に開学した実践女子大学。実践女子大学短期大学部は制度が発足した1950年に設立され、短大としても長い歴史を誇っています。 教育理念は「品格高雅にして自立自営しうる女性の育成」。金融、商社をはじめ多岐にわたる分野で安定した就職実績を持つ同大では、B検をどのように活用しているのでしょうか。
  • B検はリアルで、3級程度は身に付けないと就職活動が順調に進まない
  • 学生には抽象的な表現ではなく、私自身の実体験と重ね臨場感のある解説
  • 『品格高雅にして自立自営しうる女性の育成』を実現する学びと位置付け
詳しくはページ最下部に掲載

「就職活動で役立った点」
   2年 Hさん


「学ぶ前と学んだ後の感想」
   1年 Iさん

「教育理念とめざす人材像」

「B検の内容について」

「内容をリアルにイメージしてもらうための工夫」

「新聞を習慣づけるための課題」

日本語コミュニケーション学科 准教授 板倉先生
 実践女子大学短期大学部には日本語コミュニケーション学科と英語コミュニケーション学科があり、日本語コミュニケーション学科でB検を教えているのが板倉文彦准教授です。B検を扱う授業は1年次前期の「ビジネスリテラシー」で、これは学科生全員が受講する必修科目。修了後にB検3級を全員が受験します。そのほかコミュニケーションスキルコースにおいて1年次後期の必修科目に「ビジネスコミュニケーション」、2年次前期の選択科目として「ビジネスマネジメント」を設け、両方を受講するとB検2級の内容を網羅できることから修了後に希望する学生を2級検定に挑戦させています。

 「ビジネスリテラシー」にB検を採用しているのは以前からですが、板倉先生がこの授業を引き継いだ際、それまで日本語コミュニケーション学科の全3コース中2コースのみの開講だったものを全コースの必修科目に変えた経緯があります。その理由を板倉先生は「B検の内容が非常にリアルで実地に即しており、社会人として3級程度の知識は身に付けないと就職活動が順調に進まないと思ったからです」と振り返ります。

 もともと板倉先生は企業出身。大学院でMBAを修得したのを機に縁あって大学教員に転身しましたが、企業では人事の経験もあり新卒採用に関しても見識豊かです。そんな先生の目から見てもB検のコンテンツは「かなり練り込まれている」と高評価です。「ビジネスルールやマナーの具体例など今の企業でそのまま通用しますから、基本的にはテキストに沿って授業を進めています」。

 ただ「学生にいくら『社会人とは』という話をしても抽象的な表現ではなかなか響かない」というのが課題です。「そのためケーススタディーなどは私自身の実体験と重ねながら臨場感のある解説を心がけています。そうすることで知識の『定着』を図るのが狙いです。2級レベルになると内容によっては実際に役立つのは入社して10年以上経ってからだと思いますが、その局面を迎えた時、学んだ記憶がうっすらとでも呼び起こされれば成功です」。
 優れた授業を行う教員に与えられるベスト・ティーチング賞を受賞
 もうひとつの工夫点は3授業全てで新聞記事を読み、レポートを提出する課題を課していることです。レポートには、板倉先生が一人ひとりコメントをつけて返却します。「新聞を読まない学生も多く最初はハードルが高いかと思いましたが、読む習慣がついたことで時事問題に関心が高まるとともに、自分で考える力が付いたようです」。

 印象に残りやすいことから企業人時代の「失敗談」を中心に引いてテキストを解説する飽きない授業、コメントを励みに自然と「読んで考える力」を育む新聞課題。こうした内容が学生たちを惹きつけ、2015年度前期には「ビジネスリテラシー」によって、先進的な取り組みや教育効果が高い授業を実施する教員を顕彰するベスト・ティーチング賞を受賞しました。これは同賞が創設された年の第1号です。

 なおB検3級の合格率は例年高い水準で推移していますが、板倉先生は「合格実績以上に大切なものが得られています」と指摘します。

 「日本語コミュニケーション学科では、『品格高雅にして自立自営しうる女性の育成』という本学の教育理念を受けて、学科のディプロマポリシーの1つとして『社会人力を身に付ける』ことを掲げています。そして社会人力を養う代表的な授業の1つがB検を扱うこれらの科目です。つまり就職対策といった副次的な効果に留まらず、本学が育成する女性像を実現する学びと位置付けています」。

 板倉先生の授業を受けた後の感想では、「社会人とは本当に大変だとわかった」などの実感のこもった声が挙がる一方、「『だからこそ今しっかり学ぶ』『信頼される社会人になれるよう頑張る』などといった決意表明的な意見が散見されます。私の授業に反応し、立ち向かおうという覚悟が見えることが嬉しいですね。大事なのは自発的に動けるようになること。その力をB検の授業を通してできる限り引き出し、高めていきたいと思っています」。

社会人としての学びは学生生活にも活かされています
日本語コミュニケーション学科
1年 Iさん
 積極的に人と話すことに少し苦手意識があったことからコミュニケーションに関心があり、「日本語コミュニケーション」と名付けられたこの学科に興味を持ちました。「ビジネスリテラシー」は1年の必修科目で、履修前はどんなことを学ぶか、まるで想像がつきませんでしたが、最初に驚いたのがメールの書き方です。それまで友人としかメールのやり取りをしたことがなかったので、冒頭に名前を記すことすら知らず、メールによる敬語の使い方なども含めて新鮮な驚きの連続でした。自分の無知を初めて自覚するとともに、「社会に出る前の学生時代にいち早くビジネスの基礎が学べる」と心強さを感じました。

 学ぶうちに思ったのは、ビジネスと学生生活とは共通している部分が多いということです。例えば、課題やレポートはきちんと期日までに提出する、授業中は姿勢を正して授業に集中するなど、仕事における意識の持ち方は学生にとっても必要です。そういう点でもこの授業は将来社会人になった時だけでなく、いま学生として過ごす上でも役立っています。また高校の頃よりも課題や就職などについて先生や職員の方と話す機会が増えたことから、敬語の知識もすぐに活かせています。先生や職員を「上司」に見立ててお話しするとスムーズに行くとわかりました。新しいクラスメートともいつの間にか緊張せずにコミュニケーションが取れるようになり自信がつきました。

 B検は3級に合格し、嬉しい反面、社会人基礎として合格して当然だと受けとめています。ただ2級は3級と内容にかなり差があると聞いたので、その内容を扱う「ビジネスコミュニケーション」と「ビジネスマネジメント」を受講してぜひ挑戦したいと思っています。そうすればきっと確かな自信になり、就職活動にも意欲的に取り組めると期待しています。
B検で培った「社会人力」を就職面接でも発揮できました
日本語コミュニケーション学科 2年 Hさん
 B検の授業で学んだことは、ふとした瞬間に浮かび上がってきます。これまで印象的だったのは、飲食店のアルバイトをしていた時に、お客様からクレームを受けたこと。「そういえば『クッション言葉』というものを習ったな」とひらめき、お客様の言い分をまず受けとめて冷静に対処することができました。思い出すというよりは、感覚的に咄嗟に浮かぶ、という感じです。身に付いていることを実感した出来事でした。大学の先生やアルバイト先の上司との会話にも自信がつき、B検の学びは学生のうちから使えるものが多いと感じています。

 B検3級はメールや電話などのビジネス基礎が中心ですが、2級は経営分析などビジネスについて深く学べると聞き、ぜひ受講したいと希望しました。

 社会人としてどのように行動すればいいか、「ビジネスコミュニケーション」と「ビジネスマネジメント」を通して全般的に学んだことで、来年から働く不安がだいぶ解消されたように思います。無事に2級を取得したことも自信につながりました。

 また就職活動については2級の授業と並行して進んでいたので、学んだばかりの知識をすぐに活かすことができました。そもそも証券会社を第一志望にしたのもB検の授業がきっかけです。それまで金融といえば銀行くらいしかわかりませんでしたが、新聞記事を読む課題を通して証券会社の取り組みやその役割を知り、興味が湧きました。面接でもマナーはもちろん、営業を志望する上で自分の強みとして何をアピールすればいいか、「企業の視点」を理解したことで訴えるべき部分がわかるようになり、緊張せず臨めたことで内定を獲得できたと思います。B検で学んだことや感じたことを意識して行動すれば、自ずと社会人として成長できると確信しています。
(取材日:2017年10月)