ビジネス能力検定 B検 ジョブパス >> 導入事例 >> 【導入事例】湘北短期大学
湘北短期大学
 B検で教育成果を高め、社会に役立つ人材に 様々な取り組みにB検を活用
組織論や経営論を理解するとともに社会人として成長する〝教材〟に
神奈川県厚木市にある湘北短期大学は、3学科を設置する総合短期大学です。短期大学としては県下で最多の学生数を誇っています。教育の特色は、社会で自立・活躍できる人材育成に向けて、多面的かつ実践的な学びを提供していること。授業やゼミナール、インターンシップの事前・事後指導などにおいてB検を効果的に活用しています。
  • ビジネスを学ぶ授業やゼミナールにB検の問題を活用
  • 学生のほぼ全員が参加する教育効果の高いインターンシップを実施
ビジネスを学ぶ授業やゼミナールにB検の問題を活用

石﨑琢也 准教授
湘北短期大学を運営する学校法人ソニー学園は、日本有数の大企業・ソニー株式会社の寄附により1964年に設立されました。当初は企業で働く若年労働者のために高校の門戸を開いて教育を提供していましたが、若者の高学歴化が進み、また高等教育のニーズが高まったことから、1974年に再編して新たに湘北短期大学を創設しました。
開学にあたり、ソニーの創業者で名実業家として名を馳せた井深大氏が寄せた言葉が建学の精神として受け継がれています。井深氏は世の中の役に立つ実学の大切さをさまざまな表現で伝えました。その内容を集約した「社会でほんとうに役立つ人材を育てる」という一文が同校の教育理念になっています。
同校には現在、総合ビジネス・情報学科、生活プロデュース学科、保育学科の3学科が開設されています。このうち総合ビジネス・情報学科には6コースがあり、うちビジネス情報コースの授業においてB検を導入しています。「1年の後期から始まる『ビジネス能力』という授業です。選択科目ですが、コースの学生ほぼ全員が受講しています」と説明するのは、この授業を統括する石﨑琢也准教授です。ここではB検3級合格を目標に、受験を意識した講義を行っています。
また総合ビジネス・情報学科には全コースの学生が受講できる学科内共通科目があります。このうち石﨑先生が担当しているのは、1年前期・後期の「ビジネス社会の基礎Ⅰ・Ⅱ」と、1年後期から2年後期にわたる「ゼミナールⅠ・Ⅱ・Ⅲ」です。
B検は特に「ゼミナールⅡ」において、これまでの学びを定着させる意図のもと2級合格を目標に勉強していますが、「試験対策以上にむしろ教材として広く活用しています」と石﨑先生。「例えば主に会社組織について学ぶ『ビジネス社会の基礎』では、組織の形態や職種の内容を説明するときにB検のケーススタディー問題を例に出しています。
営業はどんな仕事をするかなど具体例が出てくるため、学生の関心も高く、取り組む姿勢も違います。また「『ゼミナールⅡ』の開講時期はちょうどゼミ生がインターンシップから戻ってくる頃で、学生は『PDCAサイクル』や『CSR』といった、社会人が当たり前に使うビジネス用語を耳にしています。B検にはそうした言葉の意味や価値観を的確に問う問題があり、復習の位置づけで使っています。さらにゼミ本来の経営学を理解するのに必要な、例えば『事業部制』や『ラインアンドスタッフ組織』などの用語もB検2級でうまく出題されています。大学教育の目的はやはり検定合格以上に『知』を養うことです。そうした観点では学習を補強するものとしてB検の内容を高く評価しています」と石﨑先生は語っています。
ちなみに「石﨑ゼミ」では経営学の中でもイノベーション論を掘り下げ、『もしドラ(※)』のアニメを教材にテーマごとに1話ずつ鑑賞して分析するなどユニークな講義を行っています。「その内容理解にもB検の問題を補完的に使うなどさまざまな場面で〝多重利用〟しています。これにより早い段階から2級の試験対策も兼ねることができ効果的です」(石﨑先生)。
学生のほぼ全員が参加する教育効果の高いインターンシップを実施

インターンシップセンター
オフィスコーディネーター
小島裕子 氏
湘北短期大学は就職率の高さとともにインターンシップが盛んな学校として知られています。同校のインターンシップ制度は1993年に始まり今年度で27年目。インターンシップの参加率は2018年度99.2%という圧倒的な高水準を示しています。
「インターンシップは選択科目ですが学生のほぼ全員が希望します。最近ではインターンシップがあるという理由から本学を志望する高校生や勧める保護者の方も少なくありません」と語るのは、インターンシップセンターの専任職員、小島裕子氏です。インターンシップ先の企業はソニー系列をはじめ小売、金融、不動産と多岐にわたり、昨年度は175拠点に上りました。多様なインターンシップ先の開拓と手配、またインターン中に全教員と専任職員が全ての派遣先の巡回指導を行うなど、全学を挙げて取り組んでいることから、同校ではインターンシップセンターを設置し、小島氏はそのオフィスコーディネーターとして統括とともに関連業務を担当しています。
大学教育の1つとして教育効果を強く意識する同校のインターンシップは、15回に及ぶ「インターンシップリテラシー」という事前授業や派遣中の指導、事後の報告会などサポート体制も手厚く、受け入れ先の企業の評判も上々です。
一方の学生も「仕事内容が具体的に理解できた」「社会人として言葉の伝え方が身についた」「自分の未熟さを痛感して改善意識が高まった」などの声から明らかな成長がうかがえました。こうした教育成果が高く評価され、同校は文部科学省が選ぶ「2018年度大学等におけるインターンシップ表彰」で優秀賞を受賞しました。
インターンシップは1年後期に実施され、学生たちは終了後そのまま就職活動に入ります。インターンシップ体験から間がなく、仕事へのモチベーションが維持されていることも強みですが、就職活動と並行してそれをさらに補強するのが先に記した授業やゼミナールです。
インターンシップセンターの副センター長も務める石﨑先生は、「面接やエントリーシートの書き方といった就職対策はもちろん、インターン先で抱いた疑問点や独特の用語、担当業務における自分の役割など、あらゆる点からビジネスの理解が深まるよう指導しています。そこでもB検の活用が大いに役立っています」と語ってくれました。
本来的に学術を追求する大学教育において、経営学やマーケティングなどの学問理解に資するものとして、また学生一人ひとりの夢を叶える就職指導を支える学びとして、B検は幅広く役立っているのです。

(注釈)もしドラ:「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」と題する小説の略称。映画やアニメになり人気を博した一方、経営学等のわかりやすいテキストとして広く用いられている。
(取材日:2019年9月)
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