ビジネス能力検定 B検 ジョブパス >> 導入事例 >> 【導入事例】東京電子専門学校 電子技術科
東京電子専門学校 電子技術科
「人と関わる力」を土台にビジネスマナーを習得 社会人基礎力を含め体系的な授業を展開
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東京・豊島区にある東京電子専門学校は、戦後、日本で最初のラジオ技術学校として発足した技術系職業教育の伝統校。現在は電気・電子、情報システム、医療技術の3系統に10学科を設置しています。なかでも電気・電子系の「電子技術科」では就職支援を強化するため10年以上にわたりB検を活用した授業を展開。企業等に選ばれる人材を輩出し続けています。
就職支援に直結する学びとしてB検に着目
 東京電子専門学校の電子技術科がB検を導入した背景をさかのぼると、同科の前身であるテレビ技術科の時代に行き着きます。テレビが真空管からトランジスタに進化したことにより、入学者層もそれまでの家電店の跡継ぎから、最新技術を学んで就職したい若者が中心に。「就職試験に備えてビジネスマナーを教えなければと、一般教養科目の中に急遽開講しました」と振り返るのは学部長の田中義敏先生です。
 当初より講師は外部から専門家を招いてきました。山際能里子先生が担当になってこの15年は、二人三脚で授業改善を図ってきましたが、「その過程でB検を知り、ビジネスマナーを体系立てて学ぶとともに、資格取得を到達点とする枠組みに魅力を感じました。履歴書に書ける資格名がひとつ増えるのもポイントでした」と田中先生。こうした経緯から同科のB検の授業は就職支援に直結しています。
学生たちが飽きない授業を 3級合格に向けて小テストを実施

電子技術科・電気工学科の
田中学部長
 専門学校生の就職活動は1年生の後半から始まるため、B検の授業は1年後期の「ビジネスマナーⅠ」、2年前期の「ビジネスマナーⅡ」で実施しています。就職活動と並行するのは、身に付いた知識がすぐに役立つからです。
 またビジネスマナーを効果的に習得するために1年前期の「一般教養」にも力を入れています。「特に今の学生たちはSNSに依存しがちでリアルな人との関わりが苦手なことから、ここ数年はほぼ対人コミュニケーションに特化しています」と山際先生。ペアを組んだ学生が交互に声の出し方などを評価するといった「楽しみながら人との関わりを学べる」課題を工夫しています。なかでも印象的なのがファシリテーターとしての山際先生の手法。90分の授業を飽きさせないため、20分ごとに「挨拶」「お辞儀の仕方」などとテーマを変え、8分に一度は質問したり教科書を読み合わせたりと参加を促しています。この「90・20・8の法則」はファシリテーションの鉄則とされますが、授業実践にも大いに活かせそうです。

4科目の授業を
担当する山際先生
 そのうえで「ビジネスマナーⅠ」では「B検3級に100%合格!」をスローガンに掲げて一体感を高め、3級テキストに沿って進めていきます。授業の終わりには毎回10問の小テストを行い、満点が取れなければ課題を出しています。「小テストを導入してから予習復習が徹底されるようになりました。満点という『小さな成功体験』を積み重ねることで自信もやる気も高まっています。合格時には、自分で掴みとった合格という感覚を持てるようにもっていきます」(山際先生)。
 「ビジネスマナーⅡ」では就職内定とB検2級合格が目標。「就職活動と同時はきついかもしれませんが、応用編の勉強を『自分事』にすることで就職力も身に付きます」と山際先生。例えば事業戦略の立案によく使われるSWOT分析では自校を対象にし、班ごとに分かれて作業、発表します。プレゼン力の強化はもとより、自分がどこまで発言するか、相手の意見をどこまで受入れるかなどの学びがグループ面接等にも役立っています。また山際先生は社会人になる前の仕上げとして2年後期の「社会人基礎力」も担当。課題発見力や論理的思考をテーマとするグループワークでの演習が中心ですが、ここでも落とし込みとしてB検2級のテキストを使用しています。
学生が「手本」になることで他の学科も効果を実感
 就職支援に活用しているB検ですが、授業の効果は学校生活にも現れています。「電子技術科の学生は挨拶の声が明るく大きく、物言いもハキハキしているので『山際先生のクラスの子はすぐにわかる』と職員にも評判です」と田中先生。長年卒業生を送り出す企業の採用担当者も「電子技術科の出身なら安心」と歓迎するほどで、学生自身が「手本」を示すことにより、情報処理科ではすでに導入、他の学科も前向きに検討するなど学内全体に関心が波及しています。
 「学びを実践できたという評価ですので成果を強く実感します。B検を活用しながら楽しく徹底的に腑に落ちるような授業を試行錯誤しています。教員が授業を工夫すればするほど、大きな効果が期待できる学びです」(山際先生)。
(取材日:2022年9月28日)
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