船橋情報ビジネス専門学校
幸せな人生につながるベストな就職をめざし
B検を「品質保証」に、社会人としての意識付けを重視
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2024年に創立43周年を迎えた船橋情報ビジネス専門学校は、県内の高校の進路指導教員よりIT系学科を中心に、親身に寄り添う教育を実践する専門学校として認知されています。学生の資格取得に力を入れ、B検も1995年のスタート時から導入しています。B検の学びを通じて、在学中から社会人としての考え方や行動を意識し実践することで、卒業後の活躍を支えています。
卒業生ベースの就職率は97.6% ベストな資格で望ましい就職を
船橋情報ビジネス専門学校の教育理念は「若者をハッピーに!」。「幸せの定義は人それぞれですが、少なくともその着地点に向けて『幸せになれる基盤』を形成してあげるのが、若者を社会に送り出す私たちのミッションで、その「基盤」として目指すのは「本人にとってベストな就職、及びそれにつながるベストな資格です」と同校の鳥居高之校長は語ります。同校の就職率は例年9割を超えていますが、卒業年次の学生数ではなく就職希望者を分母にすると、ほとんどの学生が就職。資格では高度情報処理技術者試験など、IT系の難関国家資格の合格者をはじめ、パソコンスキルを認定するMOSの世界学生大会にも何度も出場者を送り出しています。こうした資格や実績が望ましい就職に有利に働くのは言うまでもありません。
鳥居校長
一方で、鳥居校長いわく「基盤の標準品質保証」と見なす資格のひとつが、B検3級です。B検は「社会に出るにあたって最低限の社会常識や考え方、態度を身につけるため」という理由からで、B検の導入当初は全学科で3級合格が必須の卒業要件になっていました。現在は学科特性などを踏まえ、情報処理科と情報ネットワーク科(現・ネットワークセキュリティ科)では進級条件に、Webクリエイター科とITビジネス科では目標資格に、またITエンジニア科では3・4年制とも卒業要件に定めていますが、基本は卒業までの全員合格を目指しています(こども学科を除く)。全学的な取り組みと学生の頑張りにより、2022年度にはB検成績優秀団体として文部科学大臣賞を受賞しています。
B検の要点は社会人の意識付け 自分事として「何のために」を追求
導入から25年にわたり、各学科のB検指導を実際に行うのが高橋豊先生です。「B検の要点は、社会人を意識することです」と明言します。「しかし本校の学生の大半は高校新卒なので社会人経験がなく、テキストを読み上げるだけでは響きません。そこで社会人と学生の具体的な違いを挙げて意識付けを図っていきます」。例えば就職面接で適切な敬語が使えるか、新人研修の際には上司に報告書を提出しなければならないがビジネス文書の書き方は分かるか、あるいは指示されずともメモを取れるか、など。「こうしたことができないと採用時も入社後の評価も厳しいといった点も含めて、さまざまな場面を想像できるように伝えるとB検を学ぶ意味が自分事として理解でき、スムーズに各単元に入っていけます」と高橋先生。
仕事の基本姿勢として重視する「8つの意識」について、具体的な仕事の場面にあてはめて考えるのが難しい場合は、「アルバイトや買い物をした時の店員の対応など、これまでの経験を振り返ります。身近に考えるのが最も有効です」と続けます。「指示の受け方や『報連相』にしても、なぜそれが重要なのかという根幹がわかっていなければ身に付きません。具体的なやり方はテキストに詳細に書かれていますので、学ぶ前提として徹底的に『なぜ必要か』を突き詰めています」。
何よりも意欲の喚起を重視する。そんな高橋先生の授業を「今でも強く印象に残っています」と語るのは、同校の卒業生で現在はB検の実施責任者を務めるITエンジニア科4年制の大下翼先生です。「チームで働くために、社会人として必要なコミュニケーションスキルを学んだことにより、最初の就職先のIT企業でも萎縮することなく活躍できました。エンジニアこそヒューマンスキルが大切です。その経験は、現在の学生指導に役立っています」(大下先生)。
クラス担任との距離が近く 教職員も日常的にフォロー
大下先生
大下先生はITエンジニア科4年制の担任として、専門科目のみならずB検の学びもフォローしています。「最近の学生は時事問題に疎く、また友人との会話もチャットが中心のため、メールの書き方を知りません。しかし、企業ではメールも多用されており、私自身エンジニアとして1日に膨大な量のメールをさばく経験をしました。そこでB検の過去問を使い、時事問題と文章表現を繰り返し解かせるとともに、新しいニュースなどは『昨日こんなことがあったね』とよく話しかけています」。なお同校ではクラス担任の席が教室にもあり、「ほとんどの時間を教室で過ごします」と大下先生。先生との距離が近く、将来のことなども気軽に話ができるのが学生に良い影響を与えているようです。
「好きな専門科目だけ勉強できると思っていた新入生にとって、B検の授業には動機づけが必要です。そのため、本校では、授業の担当教員と担任で展開しています。学生との信頼関係を築いた教員が語る言葉なら学生にしっかり響くからです。」と、かつてはご自身でもB検を指導された鳥居校長は秘訣を語ります。
卒業生の評判は上々で、就職先の企業から「上司や先輩の指示にも一生懸命取り組んでいる」「礼儀正しい」といった評価の声が同校の就職指導室に寄せられています。なかでも目立つのが「コミュニケーション力抜群で、物怖じせずに意見を言える」「非常にパワーがあり、同期を引っ張っている」といったポジティブさを評価する内容です。「スクールカラーとして元々真面目で堅実な学生が多いのですが、変化の激しいこれからの時代はそれだけでは心配です。自ら考えて行動し、チームを巻き込んで物事を成し遂げるコミュニケーション力といった積極性の源はやはり『自信』です。真面目に勉強すれば合格できるB検は、自信を養う第一歩としても学生の成長を促し、社会人としての礎になっていると感じています」(鳥居校長)。
(取材日:2024年10月9日)